さてここで問題です。日本のお札には、小さな日本が隠れていることを知っていますか?
正解は、お札のデザインに「ニ」「ホ」「ン」という文字が小さく印刷されているということです。
お札に隠された「ニ」「ホ」「ン」
日本のお札には、千円札、五千円札、一万円札、二千円札の各紙幣に、「ニ」「ホ」「ン」という文字がそれぞれ表面と裏面に一つずつ印刷されています。
この3文字は、日本を意味する「Nihon」または「Nippon」の頭文字であり、日本独自のアイデンティティを象徴しているとも言えます。
この「ニ」「ホ」「ン」という文字は、マイクロ文字という偽造防止技術の一種で、肉眼では見えないほど小さな文字で印刷されたものです。
なぜこのような設計が?
このような特殊な設計にした理由は、もうすでにお気付きとおもいますが、偽札防止のために行われています。
日本の通貨には、とても最先端の偽造防止技術が巧妙に組み込まれ、世界でも高い技術を持つ防犯設計となっています。
そしてその高度で微細な印刷技術を駆使して、「ニ」「ホ」「ン」という文字が隠されています。
このような高度な印刷技術により、これらの文字を再現することは非常に困難であり、偽札作成者にとって大きな障壁となっています。
さらに、これらの文字は肉眼ではなかなか見つけることが難しく、特殊な機器や拡大鏡を使う必要があります。
どのお札に含まれているのか
現行の日本のお札には、このような隠れた文字が含まれているとされています。
たとえば、一万円札や五千円札、千円札など、日常的に使用される各種紙幣に、それぞれ独自の方法でこの文字が隠されています。
では、どこに印刷されているか分かりますか?答えは以下の通りです。
- 千円札:表面は肖像画の右下、「1000」の左上、「NIPPON GINKO」の下。裏面は富士山の右下、「1000」の左上、「NIPPON GINKO」の下。
- 五千円札:表面は肖像画の左下、「5000」の右上、「NIPPON GINKO」の下。裏面は紫陽花の左下、「5000」の右上、「NIPPON GINKO」の下。
- 一万円札:表面は肖像画の左下、「10000」の右上、「NIPPON GINKO」の下。裏面は鳳凰堂の左下、「10000」の右上、「NIPPON GINKO」の下。
- 二千円札:表面は肖像画の左下、「2000」の右上、「NIPPON GINKO」の下。裏面は琉球王国紋章(シーサー)と琉球王国国旗の左下、「2000」の右上、「NIPPON GINKO」の下。
これは一般人が偽札の判別に使うのは難しいかもしれませんが、専門家が鑑定するのには都合が良いのでしょうね。
他にも、ちょっと見には一本の線に見えるのですが、拡大してみると「NIPPON GINKO」の文字の羅列だったりと、結構いろいろな秘密が隠されています。
しかし、これらの文字がどこにあるかは、一般的には公表されていません。
このように日本のお札に隠された「ニホン」の文字は、単なるデザインの工夫ではなく、高度な偽札防止技術の一環として組み込まれています。
次にお札を手にした時は、ぜひこの隠された文字を探してみるのも面白いかもしれません。
おまけの雑学、その1:お札には他にも偽造防止技術がたくさんある
日本のお札は、世界でも屈指の偽造抵抗力を持つと言われています。そしてそれは、様々な偽造防止技術が施されています。
例えば、お札には以下のような技術が使われています。
- ホログラム:光の角度によって色や模様が変わる
- 透かし:光に透かすと見える肖像や模様
- マイクロ文字:肉眼では見えないほど小さな文字
- ペン入れ:特殊なペンで書くと色が変わる
- 磁気インク:磁気を帯びたインクで印刷された部分
これらの技術は、コピー機やスキャナーでは再現できないものばかりです。
偽札を見分けるためには、これらの特徴に注意してお札をよく見ることが大切です。
おまけの雑学、その2:「ニホン」と「ニッポン」の謎
お札に隠された「ニ」「ホ」「ン」の文字。このよみかたですが、疑問に思うことがありませんか?
それは、「日本」をどう読むかです。
千円札、五千円札、一万円札、二千円札の各紙幣には、ローマ字で「NIPPON GINKO」と書かれています。
だから「ニッポン」と読むのかと思っていたら、マイクロ文字では「ニホン」と書かれています。さて、どちらが正しいのでしょうか?
実は、この問題には明確な答えがありません。
日本語では、「日本」を「ニホン」とも「ニッポン」とも読むことができます。
どちらも正しい読み方です。
しかし、場面や文脈によって使い分けることがあります。
一般的には、「ニホン」は柔らかく穏やかな印象を、「ニッポン」は強く力強い印象を与えます。
例えば、国名や地名として使う場合は「ニホン」を使うことが多く、スポーツや応援などで使う場合は「ニッポン」を使うことが多いです。
では、お札の「NIPPON GINKO」と「ニホン」、なぜ違う読み方が混在しているのでしょうか?
これについては、正確な理由は分かっていませんが、以下のような説があります。
- ローマ字表記は歴史的な経緯から変わっていない。「NIPPON GINKO」という表記は明治時代から使われており、当時は「ニッポン」という読み方が一般的だったから。
- マイクロ文字は偽造防止技術として新しく追加された。「ニホン」という表記は平成時代から使われており、当時は「ニホン」という読み方が一般的だったから。
- ローマ字表記とマイクロ文字表記は別々に決められた。「NIPPON GINKO」という表記は日本銀行法に基づいて決められたもので、「ニホン」という表記は国立印刷局が製造する際に決めたものであるから。
以上のように、お札に隠された「ニ」「ホ」「ン」の文字には、偽造防止技術だけでなく、日本語や日本文化の面白さも含まれています。お札を見るときには、ぜひこの雑学を思い出してみてくださいね。
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