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春彼岸は「ぼたもち」と秋彼岸は「おはぎ」、その由来を面白い雑学として紹介します

こんにちは。今回は、春と秋に訪れるお彼岸についてです。

お彼岸といえば、お墓参りやお供え物が思い浮かびますが、その中でも「ぼたもち」と「おはぎ」は特に有名ですよね。

でも、このふたつの和菓子は、どうしてお彼岸に食べるのでしょうか?また、春と秋で呼び名や作り方が違うのはなぜなのでしょうか?

この記事では、そんな素朴な疑問についてお答いたします。

目次

お彼岸とは何か?春と秋で時期や意味が違うことを知っていますか?

まずお彼岸とは何かを簡単に説明しましょう。

お彼岸とは仏教の行事で、春分の日と秋分の日を中日とし、その前後3日間の計7日間を指します。

この期間は昼と夜の長さがほぼ同じになり、自然界が平静になるとされています。

そのためこの世とあの世が近づくと考えられ、ご先祖様の霊を迎えて供養する日となりました。

お彼岸には、お墓参りをしてお仏壇にお供え物をし、ご先祖様を敬う習慣があります。

春のお彼岸と秋のお彼岸は、時期や意味にも違いがあります。

春のお彼岸は冬の寒さから解放され、自然が芽吹き始める時期です。そのため新しい命の誕生や復活を祝う意味があります。

秋のお彼岸は、夏の暑さから涼しくなり、自然が実りの時期です。そのため収穫や感謝を祝う意味があります。

春と秋で季節の移り変わりを感じながら、ご先祖様に感謝の気持ちを伝えるのがお彼岸です。

お彼岸に「ぼたもち」と「おはぎ」を食べる理由は?その由来や意味を知っていますか?

次にお彼岸に「ぼたもち」と「おはぎ」を食べる理由についてご紹介します。

「ぼたもち」と「おはぎ」は、どちらももち米とうるち米を混ぜて炊き、適度につぶして丸めたものを小豆あんで包んだ和菓子です。

一見似ているように見えますが、実は春と秋で呼び名や作り方が違うのです。その違いが次のようになります。

  • 呼び名:春に咲く牡丹の花にちなみ、春は「ぼたもち」といい、「牡丹餅」と書きます。秋は萩の花にちなんで「おはぎ」といい、「御萩」と書きます。
  • 作り方:形の違い:牡丹は大きくて丸い花、萩は小さくてやや細長い花。そこで、「ぼたもち」は大きめで丸い形に、「おはぎ」は小ぶりで俵の形に作ります。
  • 作り方:あんの違い:材料となる小豆は秋に収穫されます。とれたての小豆が使える秋は、皮ごと使った粒あんに、冬を越した春は、かたくなった皮を取ってこしあんにして使っていました。

ではなぜお彼岸に「ぼたもち」と「おはぎ」を食べるのでしょうか?

その由来は諸説ありますが、その一つが、小豆の赤い色には魔除けの効果があると古くから信じられており、邪気を払う食べ物としてご先祖様にお供えされてきたというものです。

また昔は甘いものが貴重だったため、「ぼたもち」といえばご馳走で、大切なお客様やお祝い、寄り合いなどで振舞われ、法要の際にも必ずお供えしていました。

お彼岸にお馴染みなのもそのためです。「棚からぼたもち」と言うように幸運の象徴にされていることからも、いかに人々の暮らしに根付き、愛されていたかがわかりますね。

ぼたもちとおはぎの呼び名、夏は「夜船」冬は「北窓」だったことを知っていますか?

さらに「ぼたもち」と「おはぎ」の呼び名には、もう一つ面白い雑学があります。

それは夏と冬にも呼び名があったということです。

ぼたもちは、杵を使って本格的な餅つきをする必要がなく静かに作れることから、こんな言葉遊びをしました。

  • 夏の呼び名:(餅なのに)いつついたのか分からない→(夜の闇で)いつ着いたのか分からない→「夜船」
  • 冬の呼び名:(餅つきをしなくてもいいので)つきを知らない→(北向きの窓から)月を見ない→「北窓」
「北窓」「夜船」の由来について

「夜船」とは

おはぎの別名の一つで、夏に食べるおはぎを指します。この呼び名は、おはぎの作り方に由来します。おはぎは餅米とお米を混ぜて炊き、すりこぎで半つぶしにしますが、このとき杵でつかないので、「搗き(つき)入らず」と言われました。夜の船は暗くて、いつ着いたか分からない。そこから、「いつの間にか搗く」と「いつの間にか着く」を掛けて、「夜船」と呼ぶようになったといわれています。夜船という言葉は、建物の北側にある窓という意味もあります。夜船は、お彼岸に関する和菓子の面白い雑学の一つですね。

「北窓」とは

おはぎの別名の一つで、冬に食べるおはぎを指します。この呼び名は、おはぎの作り方に由来します。おはぎは餅米とお米を混ぜて炊き、すりこぎで半つぶしにしますが、このとき杵でつかないので、「搗き(つき)入らず」と言われました。北にある窓は月の明かりが入らないので、「月入らず」と言われました。この「搗き入らず」と「北窓の月入らず」を掛けて、「北窓」と呼ぶようになったといわれています。北窓という言葉は、建物の北側にある窓という意味もあります。

おはぎは、萩の花にちなんで「おはぎ」と呼ばれるようになりましたが、それ以前は「御萩」と書いて「おなぎ」と呼ばれていました。

これは、餅米を炊いたものを「なぎ」と呼んでいたことに由来します。夏と冬にも呼び名がありましたが、これは、季節の花にちなんだものでした。

  • 夏の呼び名:(夏の花である)朝顔にちなんで「朝顔餅」
  • 冬の呼び名:(冬の花である)水仙にちなんで「水仙餅」

「ぼたもち」や「おはぎ」を食べながら楽しくお彼岸の意味や由来を学んでみてください

このようにお彼岸には、ご先祖様に感謝の気持ちを伝えるだけでなく、季節の移り変わりや自然の美しさを感じることもできます。

おいしい和菓子(「おはぎ」や「ぼたもち」)を食べながら、お彼岸の意味や由来を楽しく学んでみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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